むし探検広場
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2430. 10. 1.2003 from Mちゃん

 はじめまして。ずっと気になっていたことがあるので園長さんに相談しようと思います。

 30年ぐらい前、私が小学校にはいったばかりの頃のことです。
 父の車で友だちとドライブに行き、何気なく友だちの髪の毛になにかついていたのでひっぱったところ、小さな虫でした。
 そのときはびっくりしました。それから毎日をすごしていると自分の部屋の壁に、その虫が止まっていたのです。
 私の頭にもいるのではないかと、不安になったのを覚えています。

 それから気をつけてみておりますと、時々、他人の頭や顔の前を小さく飛び回っている虫が、私の見つけた虫と同じものだとわかりましたが、その虫はなんという種類で名前なのでしょうか?
 また人の頭に寄生したりするのでしょうか?

 色は小豆色で、羽があり、飛びます。大きさは2ミリぐらいです。
 ぱっとみたところ、犬の血を吸うマダニに似ていますが、羽があり飛ぶので違うと思います。

 変な質問です教えてください。

園長:2ミリぐらいで、小豆色で、飛ぶ虫‥。その虫の体型は、縦にちょっと細長い楕円形で、ゴマに似た感じではないでしょうか?
 もしそうなら、シバンムシの仲間ではないかと思います。シバンムシは、どこの家庭にも多少は住み着いている昆虫で、幼虫は穀類、菓子類を食べます。人の体に寄生するようなことはありません。
 人の体や頭に寄生する昆虫で、翅があって飛ぶものというのは(蚊を除いては)いないと思います。


2429. 9.29.2003 from ゆゆ さん

 お久しぶりのメールです。
 昨年の11月頃に、オンブバッタとショウリョウバッタのことをお聞きしたゆゆです。

 今回は、尺取虫のことをお聞きしたいと思います。
 ・尺取虫とは、どういう虫なのでしょうか?
 ・私の家のプランターに尺取虫が居るのですが、枝で軽く突ついてみると、昨日までは、ころころと転がっていってしまったんですけれど、 今日は、枝にぴたっとくっついて、硬くなっている様子なのです。
 今は、さなぎになる途中なんですか?
 ・尺取虫が、蛾になると、どのような蛾になるんですか?
 ・私のところにいる尺取虫なんですけれど、葉っぱが少ししか減っていないのですが、葉っぱ以外を食べるのですか???

 質問が多くなってしまってすみません。
 お忙しいところだと思いますが、よろしくお願いします。

園長:尺取虫というのは、ガの中の大きなグループであるシャクガの仲間の幼虫の総称です。
 シャクガの仲間は、日本国内だけでも600種類以上もいるので、その幼虫である尺取虫にも同じ数だけの種類がいることになります。
 活動時期もいろいろなので(冬にだけ成虫が活動するフユシャクという仲間もいるぐらいです)、蛹になる時期もいろいろで、ゆゆさんのところの尺取虫が蛹になりかけているのかどうかはよくわかりません。ただ、蛹になる時には、土の中にもぐったり、葉を綴って巣をつくったり、繭をつくったりするものが多いです。じっとしているのは、もしかしたら脱皮しようとしているのかもしれません。
 食べ物は、葉っぱ以外にはあまり考えられません。(茎や新芽やつぼみや花を食べている可能性はありますが)


2428. 9.28.2003 from 茜まま さん

 だいぶ涼しくなりましたね。茜ままです。
 娘の図鑑もまた増えて、もうすぐ100種類になります。
 今日は3種類教えていただきたいとメールしました。
 まず、『オオスカシバ』のつもりで撮ったのですが、色が違うような気がします。地味なメス?とも思うのですが。
 次はハエトリグモですが、『アダンソンハエトリ』のメスのような気がして調べましたが、頭胸部と腹部のバランスや腹部の柄が違うと思うのです。
 最後にかわいい色をしたイモムシくんです。とても小さくて細く、着いていた葉を揺らしたりするとヤスデのように丸まりました。園長さん、よろしくお願いします。
 それにしても、ここ数ヶ月でイモムシくんをかわいいと思うようになりました。苦手だったはずが今では娘と昆虫を探すのが楽しくて!見方を変えるときれいだったり、頑張っているのが見えたり、すごいですよね。

 

 

 

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 園長さん、その後の調査?!でイモムシくんの正体が解りました。『ハグロハバチ』の幼虫ではないかと...!
 いかがでしょうか。

園長:1枚目のガは、「スキバホウジャク」ではないかと思います。オオスカシバの近縁種です。でも、ふつうは腹部にもっと毛がはえているのですが‥。
 2枚目は、よくわかりませんが、「ミスジハエトリ」のメスかも、という気がします。
 3枚目は「ハグロハバチ」で大正解です。

 それにしても、娘さんの図鑑が100種類に近くなっているというのはスゴイ。
 今シーズン中に大台が達成できたらいいですね。


2427. 9.27.2003 from わに さん

 こんにちは。先日は、カメムシについてお答えいただき有り難うございました。私なりの仮説(?)が当たっていて安心しました。今年は、やられないように気を付けたいと思います。
 ところでまた質問なのですが、最近うちのベランダで、カゲロウをよく見かけます。どうもここで脱皮をして成虫になるらしく、横にはぬけがらがあります。カゲロウといっても、ウスバカゲロウのようなタイプではなく、おしりのところに長いしっぽが二本ないし三本あるものです。図鑑で調べてもあまり詳しく書かれていないので何という名前か判りませんが(オビカゲロウ?オオフタオカゲロウ?)、どうやらこのタイプの幼虫は川の中でそだって蛹にはならず「水から出ると亜成虫になりそのあとすぐに羽化して成虫になる」と書かれています。
 確かに、うちの隣にはすぐ川が流れています。しかし、ここはマンションの13階です。川から出て、どうやってここまで上ってくるのでしょうか?それとも、亜成虫というのは羽があって飛べるのでしょうか?ぬけがらには羽が付いていたように見えないのですが・・・・。

園長:カゲロウの亜成虫には翅があって、(成虫ほどの飛翔力はありませんが)飛ぶことができます。
 亜成虫は、成虫とほぼ同じ形をしています。成虫との違いは、翅の色がくすんでいること(成虫は透明)、尾が短いこと、体型が少しぼってりしていることなどで、全体に成虫の方が洗練された感じです。 


2426. 9.27.2003 from さと さん

 こんにちは 楽しいHPありがとうございます!
 お聞きしたいのですが、昨年の秋10月頃だったと思いますが、カエデに付いていた毛虫を飼育してさなぎになりました。後で図鑑でわかったのですが、名前はオオケンモンらしいです。そのままもう一年近く経っていますが、まださなぎのままです。しかもたまに触ってみるとちゃんと動きます。
 このさなぎはちゃんと羽化するんでしょうか? よろしくお願いいたします。

園長:オオケンモンが成虫になるのはふつう7月頃なので、まだ羽化しないというのはちょっと変ですね。冷夏だったとはいえ、あまりにも遅い感じです。
 でも、触ると動くんですよね。ということは生きていることは確かだし‥。ただ、羽化が近づいたらふつうはあまり動かなくなるはずなので、まだまだ羽化の準備は整っていないのかもしれません。
 どうなるかよくわかりませんが、もう少しそのまま見守ってあげればいかがでしょうか。(もしかしたら、条件によっては蛹で2回越冬するしくみになっているのかも。無責任な推測ですけど‥)


2425. 9.27.2003 from Yoshiko さん

 家の窓ガラスを拭いていて、そこに産み付けられた卵を発見しました。ネットで色々調べて見た結果、おそらく「くさかげろう」の卵らしいということが分かりましたが、これはいつ頃ふ化するのでしょうか。数ある卵のうち、一応元気そうな黄緑色をしているものもあり、この先ふ化の可能性があるのであれば、当分外側の窓拭きは自粛しようと思います。
 当サイトのことをあまりよく分からずにメールしていますが、質問にお答え頂けるでしょうか。
 宜しくお願いします。

園長:クサカゲロウの卵は、けっこう短期間で孵化します。早ければ3日程度、遅くても一週間以内には生まれるはずです。
 黄緑色のものは、たぶんまだ産卵したてではないかと思います。孵化が近づくと、卵は薄黒くなってきます。


2424. 9.27.2003 from にゃんこせんせい さん

 こんにちは。
 虫を調べるのにこんな楽しいHPがあるなんて知りませんでした。
 この夏、鳥獣保護されている公園の横に引越しましたので、鳥、虫も大変多く、これからもどんどん活用させていただきます。

 ところで、ベランダのパセリ、三つ葉に青い虫がたくさんつきました。青虫?と思って駆除せずに飼育箱に入れてみましたが、歩き方はしゃくとりむしです。黒い点があって顔も小さく、もんしろちょうの幼虫とも違うようです。何でしょうか?

 

 


 それから、ぽんかんの鉢に毎年ナミアゲハが卵を産みつけ、サナギになったものはちゃんと羽化してきたのですが、今年は9月に入ってから孵化した3匹のうち、2匹がサナギになった途端黒い斑点のようなものが見えて、みるみるオレンジ色になって、死んでしまったようです。中で何やらぐにょぐにょと動く様子が見えます。寄生の蜂か何かでしょうか?
 もしそうだとしたら、寄生されないようにするには、いつ頃飼育箱に入れたら良いでしょうか?
 4才の娘と一緒に蝶になるのを毎年とても楽しみにしています。ぜひ、教えてください。

 

園長:アオムシの方は、「キクキンウワバ」というガの幼虫ではないかと思います。キク科植物を食べることで知られていますが、パセリについた記録もあるのでセリ科も食べるようです。キクキンウワバの成虫は、金色に輝く翅を持ったユニークな形のガです。

 アゲハの蛹は寄生されていることは間違いありません。犯人ははっきりとはわかりませんが、「アゲハヒメバチ」あたりかもしれません。
 寄生されないようにするには、卵か若令幼虫のうちから育てるのをおすすめします。
 でも、保護して育てているつもりでも、アゲハコマユバチなどはとても小さいので、ケースのすきまから侵入してしまうこともあるので要注意です。ケースにはガーゼなど目の細かいものでフタをしておくのが懸命です。
 また、ヤドリバエは、葉っぱに卵を産みつけ、それを食べた幼虫に寄生します。じゃまくさいですけど、エサをあげるとき、葉っぱをティッシュなどでいちいち拭き取るようにすると寄生を防ぐことができます。


2423. 9.26.2003 from きつねっち さん

 きつねっちです。

 先日、変な幼虫のことでメールしたものです。
 が、過去ログをさかのぼって拝見しているうちに、それが「ハナムグリ」であろうことに気がつきました!
 私が”変な突起”と思っていたのは”足”だったんですね!
 でもなんで逆さまで歩くんでしょうか?!
 そう言われてみれば、箒の先でつついたら思いっきりバック転してました。
 そこで質問なんですが、どれくらいでさなぎになって、いつ成虫になるんでしょうか?
 私の見たのは5センチはあろうかというほど立派なものでした。
 あと、カブト(すでに全員昇天☆)とクワガタを飼っているケースにもそれらしき幼虫の小さいのがウヨウヨいると主人が言っておりましたが、そんな所にも卵を産むんでしょうか?
 それともエサを求めて移動してきたんでしょうか?

 蛇足ですが、我が家も築30余年の古い社宅で、最近小さいムカデが2匹現れました!
 以前住んでいた友人が、ムカデを見つけたら、生きたままつまんで油を入れたビンに入れると、窒息して簡単に死んでしまうと言っていました。
 しかもその油を置いておいて、ムカデに噛まれたところにぬると薬になるというんです。
 大きいムカデは何回もたたかないと死なないので、気持ちが悪く困っていたので、それを聞いてからはこの方法を実践しています(本当に死にます!)
 が、傷口に塗るというのは恐くてやってません・・・

園長:あの幼虫、仰向けに歩きましたか‥。そういわれれば、あの写真も仰向け状態だったんですね。脚を突起と間違われたことも納得です。(→ No.2417
 しかし、5センチとはかなり大きい。もしかしたら、「コフキコガネ」の幼虫かも。
 仰向けに歩く幼虫は、定番はハナムグリなのですが、実はコフキコガネの仲間も仰向け派です。
 いずれにしても、成虫になるのは来年の初夏頃です。蛹になる時期は確かなところは知らないのですが、たぶん来年の晩春〜初夏までは幼虫で、羽化の数週間前に蛹になるのだと思います。
 仰向けになって歩く理由はよくわかりませんが、普段は地中にいるものなので、地中で移動しやすいように進化した結果、「背中の筋肉で進むワザ」を発達させ、それが図らずも地上に掘り出された場合の「仰向け歩行のワザ」につながったのかもしれません。

 カブトとクワガタのケースにいる幼虫は、カブト&クワガタの2世だと思います。カブトムシは腐葉土の中に産卵しますので、昆虫マットに産卵するのは普通のことです。クワガタも、ノコギリクワガタであれば同じく昆虫マットに産卵します。(コクワガタ、ミヤマクワガタなどその他のクワガタは普通は朽木に産卵します。)

 ムカデの駆除方法はいいことを教えていただきました。でも、生きたままつまむというのがけっこう難しいですね。
 薬としての効果を確かめるには、まずムカデに咬まれなければいけないのがつらいところですね。


2422. 9.25.2003 from 香代子さん

 9/26撮影 糸を出してぶら下がっていました体長4mm初めて遭遇の地球の仲間です「あなたのお名前は?」宜しくお願いします

 

園長:この虫は以前にもK.M.さんからお問い合わせいただいたことがあり( → No.1987)、その時は「コナカイガラムシ」の仲間ではないかとお答えしたのですが、形態的にぴったりな種類は見つけられませんでした。改めて調べてみると、アブラムシの仲間のCeratovacuna属にもこんなふうにワックス状物質で体が覆われているものがいるのですが、やはり、ぴったりの種類は見つけられていません。
 いずれにしても、カイガラムシ・アブラムシ系の仲間には違いなく、これらはセミやカメムシと同じカメムシ目に属する昆虫です。
 くわしい種名についてわからないのは私の知識が足りないだけだと思います。継続して調べておきます。


 追記

 その後、Robinさんからの情報により、「コクロヒメテントウ」幼虫説も浮上しました。


2421. 9.25.2003 from たら さん

 2・3日前から家の中で10匹ほど、見つかっています。
 くまなく、探しているのですが発生場所が見つからず。。。
 写真がうまく取れてませんが、この虫はなんでしょうか?
 ちなみに、家の中で犬を飼っているのですが関係があるのでしょうか?

 

園長:家の中でたくさん見つかるということから、一瞬ウジ(ハエの幼虫)かなとも思いましたが、よく見ると茶色っぽい頭部がありそうなので、甲虫の仲間の幼虫のような気がします。
 ウジであれば発生源は生ゴミ系ですが、甲虫(シバンムシ、ゾウムシなど)の幼虫の場合は、貯蔵食品、とくに穀類、豆類などが怪しいです。もし、生栗やドングリが部屋に置いてある場合はそれもかなり怪しいです。


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